このように栽培することで稲が健康に育ち、味も収穫量も上がる、と言われています。
ただ、これは数値によって実証されたものではなく、
現状では農家さんの経験上の話ということにとどまっています。
なぜ稲が健康に育ち、味も収穫量も上がるのかと言うと・・・
1.どの病気・害虫に強いのか、弱いのかがそれぞれの品種で違うので、
病気などが大発生しにくくなる。
2.違う品種が成長を競い合うため、生育がよくなる。
3.稲穂の高さは品種により違うので、高さがばらばらになり、
高い稲を低い稲が支えることにより倒伏しにくくなる。
4.高さがばらばらなので穂波が立体的になり光合成がしやすくなる。
等のことがと言われています。
病害虫が減るため農薬使用量も抑えることができ、
健康に成長するから食味も収穫量も上がる、ということです。
このようにメリットが多いと言われる混植栽培ですが、
実際に行っているのは北海道の一部くらいでほとんどの実行されておらず、
農家さんはその存在すら知らないという人がほとんどです。
混植栽培が広がらない最大の理由は、種を混ぜてしまうため
「コシヒカリ」「ミルキークイーン」などの銘柄を謳えなくなるからです。
法律上、米穀検査を受けて品種を特定されたお米でないと
銘柄を袋に記載することができません。
銘柄を謳えない混植栽培米は通常の流通ではとても販売しにくいお米になります。
つまり味はよくても「売れないお米」になってしまいます。
売れないお米を農家さんは作らない、ということで埋もれてしまっています。
それで2018年から、販売店ができた混植栽培米を全量を買い取るということで
農家さんと契約して作ってもらうという企画が始まりました。
この企画には当店も参加しています。
農家産直米すえひろオリジナルの混植栽培米を栽培中です!!
先日、当店が契約している栃木県と埼玉県の田んぼの視察訪問に行ってきました。
今回訪問した田んぼではオリジナルの混植栽培米を栽培してもらっています。
混植栽培とは、数種類のお米の種を混ぜて一緒に田植えをする栽培方法で、今年は「コシヒカリ」「ミルキークイーン」「なすひかり」で混植栽培をしています。
田んぼでは自然交配もしている可能性があり、今回の視察では麦のようなノゲが長いお米が見つかったので、生産者の方が調べてくれることになりました。
もしかしたら新品種かも!?と一同ワクワクしています。
出来も良いそうなのでこのまま大きな問題もなく稲刈りになれば良いなと思います。
それぞれの新米が楽しみです!
当店契約圃場にてオリジナル混植栽培米を視察している様子
田んぼを管理してくださっている斎藤さん
栃木の生産者・斎藤さんの田んぼで髭のようなノゲがある稲
埼玉加須市の「高柳営農集団」の生産者・茂木さんと当店のメンバー